2012年12月18日火曜日

帰還

小雨のサンフランシスコ空港に到着。
旦那が迎えに来てくれて、ハイウェイ380~280を抜けて帰路に着く。
ハイウェイ280は普段はガラ空きなのに、しばらく走ると渋滞になった。
事故~~?
15分ほどダラダラ走るとポリスカー3台が事故車両の処理をしているところだった。
事故現場を見ると大型トラック同士がぶつかったようで、そのうちの1台は車の前半分がぐちゃぐちゃに潰れていた。
時差ボケでボーっとしていた私は突然目が覚めたようにそのトラックを見つめる。
「Oh my God ! 人生いつどうなるかわからん・・・」
、、と旦那が呟いている。

ほんまやな~

家に着くとお昼だった。
旦那が今日のスケジュールを伝えてくれる。
2時半に学校のお迎え。4時に息子をジムナスティックに連れて行く。6時半から学校のコーラス部のクリスマスコンサート。
帰ってきたばかりなのに、もう日常に戻らなあかん。。。

機内であまり眠っていない私はこのスケジュールを全部こなす気力はない。
荷物の整理もしたい。
旦那に学校とジムナスティックに行くことを頼んだら快く引き受けてくれた。

本当は仕事が忙しく、それどころではなかったみたいだが、私の心情を察して仕事を後回しにしてくれた。
感謝!

シャワーを浴びたり、お土産を出したり、スーツケースを片付けているともう夕方の5時。
息子がジムナスティックから帰ってきた。
2週間ぶりに見る息子の顔。
「ママ~、逢いたかった~」と飛んできた。

「お土産があるで~」と言って、実家の近所の甘党屋さんで買った大福と三色団子を見せた。
「やった~~」と顔が輝く息子。
「食後のデザート!」と言って、晩御飯を食べた後に団子にかぶりつき大福もぺロリと平らげた。

他のお饅頭も買ってあるけれど、日持ちがするものは隠してある。
そうでないと一度に全部息子が食べてしまいそうだ・・・
実際、前回は6個の大福を一気に平らげた彼。

時計を見ると6時前。
着替えて学校の講堂まで連れて行かないといけない。

このコンサートは毎年この時期に学校の吹奏楽部とコーラス部が共同で行う演奏会らしい。
9月からこの学校に転校し、コーラス部に入った息子は今年が始めての参加だ。

講堂に到着すると会場はほぼ満席状態で、オーケストラの演奏を待っていた。
舞台にはオーケストラ用の椅子が設置されてある。
コーラス部はこの演奏の後なので息子と旦那と3人で演奏を聴くことにした。
5~8年生の有志の生徒が演奏しているのだが、結構上手だった。
クリスマス楽曲の演奏に癒されて、眠ってしまいそうだった。

途中で息子が退席して、コーラス部の出演に備える。

オーケストラの演奏が終わり、舞台がアレンジされてコーラス部隊を迎える。
息子はニヤニヤしながら舞台に上がってきた。
このコーラス部は3~8年生で構成されている。
入部して3ヶ月余りだが、今月初めに市のクリスマスイベントにみんなで参加し、自信を持ち始めた息子。
「ジングルベル」や「We wish you are Merry Christmas」などクリスマスソングを10曲ほど歌う。
子供達の可愛い歌声が優しい気持ちにさせてくれ、心地良い気分になった。

幸せな気持ちになりながら、ふと、先日コネチカットで起こった悲しい事件を思い出した。
20人の子供を含めた26人の命が一瞬の内に銃で消されてしまった、学校で起こった惨事。
同じ年頃の子供を持つ親として、心臓がえぐられるような痛みを感じた。
ご親族の心境を思うと悲痛な思いで涙が溢れそうだ。

コーラス部の歌声を聴きながら、こんなことは二度と起こってはならない事だと、やるせない気持ちになった。
心の中で、そっと、亡くなった命とご遺族にお祈りを捧げる。

コンサートが終わり、笑顔で私の元に走ってきた息子。
「上手やったねえ~」と褒めながら、息子を力いっぱい抱きしめた。
息子は「ママ、帰ってきてくれてありがとう。」と耳元で囁いてくれた。

人生、いつ、どうなるかわからんけど
今、目の前にいる掛けがえのない存在に、あるったけの愛を注ごう・・・

そう思った夜でした。