(前回の続き・・)
グランドティトンを出発し、8時間のドライブでワイオミング州の北東にあるデビルズタワーに到着しました。
<デビルズタワー>
ここはネイティブの人々の聖地と言われる所で、ずいぶん前から行ってみたい・・と思っていた場所です。
朝と夕方では光の当たり方が違い、別の場所に見えるから不思議です。
映画:未知との遭遇にも登場した巨大な岩盤タワー。
マグマが地中を貫いて出来たこのタワーは地上386mの高さ。
頂上まで行くにはマウンテン・クライミング以外に方法はなく、何人かの人達が断崖絶壁を登っていました。
頂上はフットボールフィールドの大きさだという事。
タワーの周りのトレイルを歩き、その大きさと高さを目と足で確認しました。
トレイルにはネイティブの人達が作ったタバコタイズが樹々に結んでありました。
タバコタイズは儀式に使われるお守りで、聖なる場所を表しています。
デビルズタワーを後にしてハイウェイを走り、2時間でサウスダコタのブラックヒルズに到着。
<マウントラッシュモア>
ブラックヒルズのキーストーンという街に四人の大統領の顔を岩壁に彫刻した「マウントラッシュモア」があります。
このモニュメントに入る前の側道にジョージワシントンの顔が見えてきました。
1ドル札でもお馴染みの、よく目にする顔です。
プレジデンシャル・トレイルを歩くと、いろんな角度からこの彫刻が見えるようになっています。
お恥ずかしながら私はワシントン大統領とリンカーン大統領しかわからず、息子に全員の名前を教えてもらいました。
左から:ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルト、エイブラハム・リンカーン大統領
有名な場所だけに人が多く、いろんな国の言葉が飛び交っていました。
<バッドランド国立公園>
キーストーンから1時間半ほど東に走り、バッドランド国立公園に到着。
このパークには二箇所ビジターセンターがありますが、南側は閑散としていて何もありません。
北側のビジターセンターを抜けるのが必須です。
ドライブをしながら刻々と変わる景色を眺めます。
かつては囚人が送られた場所として「Bad Land」という名前が付けられたとか・・
でも名前とは違って、美しい場所でした。
このパークにもアンテロープ、バッファロー、ロングホーンシープなど動物が沢山生息しています。
<クレイジーホースメモリアル>
ラコタ族の酋長の嘆願で1人の彫刻家が抜擢され、プライベートでラッシュモア山にラコタ族の英雄戦士・クレージーホースの彫刻が施されています。
マウントラッシュモアより6倍も大きいこの彫刻は1950年に着工され、今もなお彫り続けられています。
白い彫刻がモデルとなるものですが、クレージーホースが指差しているのは全人類の聖地である大地だそうです。
この巨大な彫刻に関しては賛否両論で、「聖なる山をダイナマイトで壊してまで記念碑を作る必要があるのか」と討論されているとか.・・
ここは国や州ではなく、ラコタ族が管理しているプライベートの場所でした。
<ジュエルケイブ国立公園>
このパークのビジターセンターでツアーに申し込むと洞窟の中に入ることが出来ます。
ツアーはいろんな種類がありますが、私達が参加したのはエレベーターで地下200mまで降りて洞窟の中を見学するツアーでした。
レンジャーが説明をしながら連れて行ってくれます。
洞窟の中は10℃以下で寒く、ジャケットが必要です。
宝石の洞窟・・の名前通り、その壁はクリスタルなどの貴石で彩られていました。
<カスターステートパーク>
入り口で入場料20ドルを支払うと1週間通行可能な通行証書をくれます。
これを車のダッシュボードに貼って園内を走行します。
ワイルドライフ・ループ・ロードをドライブするといろんな野生動物に出逢えます。
車中で眺め、ビューポイントで車を降りて写真を撮るなど至近距離で野生動物に出会える場所でした。
<ウインドケイブ国立公園>
この洞窟はスー族の聖地で、5年前にスー族のシャーマンからここの話を聞いてずっと行ってみたいと思っていた場所でした。
このパークもビジターセンターでツアーに申し込み、洞窟内を見学出来ます。
90分のツアーに申し込み、レンジャーの誘導で暗い洞窟を歩きます。
洞窟内は電気の灯がありますが、暗くて足元や前が見えにくい場所もありました。
洞窟の中の広場で輪になって参加者全員で黙想をします。
この時だけは明かりは全て消し、真っ暗闇の状態でした。
全てが無で、闇の世界・・
自分が小さく、無力に感じ、それでいて地球のスピリットと繋がった感覚になりました。
そのエネルギーは身体の芯を突き抜ける力強いものでした。
シャーマンが言った「聖地」の意味が解った気がします。
<マンモスサイト>
ブラックヒルズの南側、ホットスプリングという街にマンモスの化石が見られる場所があります。
ここは約26000年前に小さな沼があったそうですが、底が意外に深くマンモス達が抜け出せずに化石となったそう・・
今までに61頭のマンモスの化石が出土し、現在もマンモスを始め2万年以上前の動物の化石を発掘中です。
26000年という時間を超えて現れた化石を目の前にして、気の遠くなるような地球の歴史の長さを感じました。
息子は大人になったらこの発掘に参加したい・・というくらいにとても興味を持った場所だったようです。
この場所を最後にサウスダコタ州から再びワイオミング州・ジャクソンホールに戻りました。
総走行距離2136マイル・・3400km余りの旅。
青森から下関までが約1500kmなので、日本の本州を往復した計算になります。
それだけの距離を走ったのかと思うと、ちょっとびっくり~
全ての道程を運転してくれた主人に感謝・・です。
国立公園の宿泊施設はWiFiやテレビがなく不便な思いもしましたが、自然に触れ、地球の素晴らしさを体験する楽しい旅行でした。
浄化と充電が出来た2週間となりました。
有難うございます。
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