1作目の籠を作り終えて、自分が作ったバスケットが我が子のように愛おしくなりました。
可愛い~~
それと同時に、「次は何を作ろう?」と考えていた今年のお正月。
先生のお宅にディスプレーされている数々のバスケットの中から、「これ、作りたい!」と思うものを見つけてしまいました。
オーバル型の手提げバッグ。
ネットで同じ型を買うとなると、10万~20万円のお値段がついている代物、いえ大物です。
先生とアポを取り、型が空いている時期を選んで作成開始。
まずオーバル型のモールドに合わせて柱になる縦糸の籐を並べていきます
籐を同じ長さに切り揃え、型に入るように先を細く切って嵌めていきます。
これが奇数でないと横糸の籐を編んでいけません。
奇数になるように、幅が均一になるようにように並べます。
これだけで一苦労。
並べたあとは巨大輪ゴム2本で籐を固定します。
固定しながら横糸になる籐を編んでいきます。
そうしないと円周が同じ幅にならず、網目模様が歪んでしまいます。
縦糸の籐を並べるだけで3時間が過ぎ、横糸を編むのは次回までの宿題に・・。
時間のある時に家で横糸を編みました。
細かい作業を続けていると手が痛くなったり、肩が凝ってきたりして中断。
休憩してからまた編みます。
何も考えずにひたすら編んでいると、一種の瞑想状態になり無の感覚に包まれます。
好みの高さになったところでストップ。
先生のお宅で点検してもらい、OKが出たのでモールド型から外します。
きつく編みすぎると型から外せないこともあるらしく、そうなったらやり直しだそうです。
私は簡単に外せたので、「編み方がゆるいかも・・」と思ってしまいます。
でも外せただけラッキー~
次に蓋の部分を編んでいきます。
また同じように籐を切り、枠組みの中に並べます。
カーブがきついところは上手く並ばず、悪戦苦闘。
しかも、この蓋の部分の横糸を編んでいく時に更に悪戦苦闘することになりました。
一度目は乾燥しすぎて最初の部分が切れてしまいました。
修正が利かないので、再度縦糸を並べる作業をやり直す羽目に・・・
縦糸を並べ、また始めから横糸を編み出します。
乾燥しないように水で濡らしながら編みます。
カーブのところがきつくて横糸が均一に通りません。
今度は濡らしすぎて編み目がガタガタになってしまいました。
この状態で先生に見てもらうと「やり直したほうがいいかもね。」と言う答え。
せっかくの大物を作るのなら納得がいくほうがいいでしょう・・とアドバイスをいただきました
自分でもこのガタガタは納得がいきません。
もう一回最初から編みなおし。
ここで「も~~ 嫌!」状態に陥ります(ほぼ挫折寸前・・・)。
このバッグを作成した友達に聞いてみると、みんな口を揃えて「蓋は大変だった。」という感想。
「でも作った後は達成感があるよ。1つは蓋付きを経験しないと~」と励まされました。
3度目の正直、、でやっと蓋の部分が編みあがりました。
ここまでくれば仕上げは間近・・と思っていたら、甘かったのです。
胴体の部分、蓋の部分にそれぞれ淵にあたる木を内側と外側からはめ込む作業がまた時間がかかりました。
淵に使う枠を長さを精密に測って、接着剤を付けて固定します。
(内枠と外枠で大きさが多少違うのです。)
接着剤が乾いたら、外枠にナイフで3ヶ所に切り込みを入れます。
この3ヶ所の切り込みが後で蓋と胴体を繋げる接続部分の紐を通す空間になります。
外枠と内枠を胴体に取り付け、ドリルで釘穴を3cm間隔で開けます。
その穴に釘を打ち込んでいく作業。
ドリルを使うのは、歯科医衛生士と言う職業柄、楽に出来ました。
一点を定めて一気にドリルで穴をあけます。
その繰り返し。
釘打ちは「なんだか大工さんみたい・・」なんて思いながら、トントンと小さい釘を打ち込みます。
ドンドンと力いっぱい打ちすぎると釘が曲がり、やり直し~
でもこの作業は楽しい。。。
接続部に当たる紐を籐で編み、切込みを入れた部分に嵌めこみます。
そのあと籐で淵枠の周りを編んでいきます。
胴体部分が出来上がったら、同じ作業を蓋の部分でも行います。
釘打ちは胴体部分と繋げたあとでするので、ちょっとやりにくい・・。
淵編みをするのもやりにくい・・
でも一つ一つ、丁寧にこなしていきます。
ニスを塗って、留め具の紐を細い糸で編み胴体部に取り付け、革の持ち手を付け、蓋の表に接着剤でシェルを貼り、裏面に焼きゴテで名前と年度を入れます。
完成ーーー!!
おお~、、とっても可愛い。
手が掛かる子ほど可愛い・・と言うけれど、本当にそんな気分。
途中で諦めないでよかった~
ナンタケットバスケット・オーバル型9インチ手提げバッグ、完成です。
これは我が家の家宝にいたします。
関連記事:ナンタケットバスケット・クラス
http://emeraldhillsca.blogspot.com/2012/12/nantucket-basket-class.html