2013年3月24日日曜日

カリフォルニアロール

息子の学校で「ティチャーズ・アプリシエーションランチ」と言うボランティアがある。
1ヶ月に1度、担当の学年の保護者が先生やスタッフ32人分のお昼ご飯を分担して配給するサービスだ。

今月は息子の学年がその当番だった。
今週の木曜日にサインアップした20人の保護者が、肉料理、魚料理、野菜料理、サイドディッシュ、サラダ、デザート、飲み物などを担当し、8人分のお料理を持って行く。

1ヶ月前に同じクラスのDくんのお母さんとランチサービスの話をしている時に、
「あなた、お寿司が作れるでしょ。お寿司を出したらいいと思うわ~」と言われた。
「お寿司って言ったって、生の魚はあかんやん・・」と反論すると
「じゃあカリフォルニアロールなんてどう?いいんじゃない~それにしましょう。」と返され
「ロールのお寿司はあんまり作ったことないねんけど・・」と言うと
「日本人なんだから作れるでしょ。大丈夫よ~」と笑っている。
日本人はみんな巻き寿司を作るのが得意だと思っている。

そんなことない。。。
得意な人もいるだろうが、私は得意ではないので普段から作らない。

でも期待されて、サインアップした私もお調子者だった。

当日は朝からご飯を炊いて寿司飯を作り、海苔、アボカド、蟹カマ、ゴマを揃えた。
何年ぶりかで作ってみると全然上手く作れない。
具が中心にいかない。
ご飯同士が上手く繋がらない。
端っこから具がはみ出てくる。
繋がっていない箇所に寿司飯を足したり、端っこからはみ出た具を中に押さえ込む。
悪党苦戦した挙句にようやく11本のカリフォルニアロールが出来た。

2本分は息子と旦那のランチ。
1本分はDくんのお母さんへのおすそ分け。
8本分のカリフォルニアロールを切ってパーティ皿に並べワサビとお醤油を添えた。

11時前に学校に届けに行った。
スタッフルームにはもう既にカレーやグリルドサーモン、サラダなど美味しそうなお料理が並べられていた。
「私も食べたい・・」なんて思いながら、部屋を出てきた。

学校が終わってお皿を取りに行くと、空っぽだった。
お皿を持っているとオフィスマネージャー(秘書)が私の側に来た。
「あなたこれ作ったの?」と言われ
「そうよ。」と応えると
「素晴らしいわ~ とっても美味しかった。」と褒められた。

よかった。
悪戦苦闘した甲斐があった。
なんとなく嬉しくなった。

それからDくんのお母さんを探したが、すれ違いになったのか見つからなかった。
息子を迎えに行き、車に乗せると「ママ、お寿司とっても美味しかったよ。」と言われた。
「ありがとう。8切れ、全部食べたん?」と聞くと
「食べた。でもまだお腹がすいてる。」と返された。

Dくんのお母さんにあげようと思っていた分を見せて「食べる?」と聞くと、目を輝かせながら「うん!」と手を伸ばす息子。

その日はミニマムディ(=短縮授業)だったのでお昼ご飯を食べてからまだあまり時間が経っていないのにガツガツとカリフォルニアロールを食べている。
あっという間に7切れを平らげた。
お弁当の分を入れて15切れ。
この食欲には感心してしまった。

その夜は晩御飯もちゃんと食べて、ベッドで息子に本を読んでいた時のこと。
急に息子が「ママ、お寿司ってすごいねえ~」と大声で私に言った。
「どういう事?」と聞くと
「美味しいし、海苔も入ってるし、いろんな魚や野菜が入ってるもん。考えた人はすごいねえ。」と言う。

「そうやねえ。でもその食欲のほうがもっとすごいと思うわ~」と言うと
「また、すぐに作ってね。」とリクエストされた。

う~~ん・・・
悪戦苦闘はしばらく遠慮したいなあ。