2014年3月16日日曜日

感謝の心

10歳の息子は口が達者。
幼い時からよく話す子供だったけれど、最近理屈っぽくなってきた。
その理屈が悔しいくらいに筋が通っていて言い負かされることもしばしばあり、「弁護士になったらええねん~」とつい負け惜しみを言ってしまう私。

その息子の態度が最近やたらとデカい。
何様のつもり~というくらい、親に偉そうにする。
人生何回目かの反抗期なのだろうか?
それにしても目に余る偉そうな態度にカチン!と来ることが多くなってきた。

昨日の朝のこと。
学校に行く直前に、息子と旦那が何やら言い合いをしていた。
息子の口から英語で暴言が立て続けに発射されている。
旦那に発言する隙を与えない。
叫びながら捨て台詞を残し、玄関のドアを思いっきりバタンと閉めて車に乗り込んだ息子。
あっけにとられた私は息子の後姿を見ながらとても悲しくなった。
旦那は「親に対するRespect が全くない。」と嘆いている。

車に乗り込んだ私は、後部座席の息子に何を言うべきか・・と考えた。
プリプリしている息子に深呼吸をしてもらい、まずは落ち着かせる。
運転をしながら「当たり前のことを当たり前・・と思ったらあかん。」と息子に呟いた。
息子は「??」という顔をしている。
しばらく沈黙が続く。

この言葉の意味を説明した。
いつも3人で居るのが当たり前と思っていても、それは当たり前ではないこと。
旦那も私もいつか息子の前からいなくなる。
明日か何十年後か、いつになるかはわからないけれどその時は必ず来る。
私の両親がそれぞれ突然いなくなったように、この世の全ての生き物は死というイベントを避けられない。
だからこそ、今3人で居ることはすごいこと。
当たり前のことではない。

ダディが働いてお金を稼ぐのが当たり前・・
ママがご飯を作り、洗濯や掃除をするのが当たり前・・
そう思っていても、私達がいなくなればそれを自分でする時が来るのだと息子に告げた。

私の話を聞きながら息子は「嫌だ~~」と泣き顔になっている。

嫌でも、泣いても、永遠というものはこの物質界には存在しない。
家族3人が揃うということも、長い長い宇宙の歴史から見るとわずかな一瞬。
この一瞬こそが尊くて貴重な時間だから、「今ココにいること、自分と一緒に居る人に感謝すること」が大切なのだと息子に伝えた。

「わかった・・ 家に帰ったらダディに謝るよ。」と呟き、学校の門をくぐって行った。

ちょっとはわかってくれたんかな~?