最初は靴箱の下に隠れたり触られないようにと逃げ回っていたけれど、時間と共に慣れてきて今ではすっかり家族の一員となった。
来た当初は子猫だったのに、この2ケ月でずいぶんと大きくなった気がする。
息子がつけた名前は「モモ(Peach)ちゃん」と「ナミ(Wave)ちゃん」。
「日本語がいい。」と言うことで、英語読みではなく日本名で呼んでいる。
彼女達のお気に入りの場所は裏のデッキ。
高いデッキから裏庭が見渡せる。
小鳥のさえずりや、小川のせせらぎ、樹々の囁きを聞きながらデッキの上をウロウロする。
運動後はデッキのカウチでお昼寝をするのが日課になった。
太陽の光が差し込む清々しい朝。
いつものようにデッキをウロウロしていたモモちゃんとナミちゃん。
裏庭の気配に何かを感じ、ふと耳をそばだてた。
じーっと見つめる。
何かが動いている。
「何だ、あれは~?」と言う風に二匹が固まって動かない。
彼女達の視線が裏庭の一点に集中している。
ナミちゃんが、身体を乗り出してその物体を見つめていた。
その視線の先を見ると・・
動く物体の正体は、
鹿だった。
4頭の鹿がチェリープラムの樹の下を仲良く散歩しながら草をほおばっている。
私達の気配に気がついて、3頭が顔を上げた。
猫達と鹿達の目が合った。
ご対面~
しばらく見詰め合った後は、何もなかったようにまた草を食べ、鹿達は森の向こうに消えていった。
それだけのことだけれど、なんだか微笑ましい光景だった。
朝から心がふんわりとなり、優しい気分になった。
モモちゃん、ナミちゃん、ありがとう。
モモちゃん、ナミちゃん、ありがとう。
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