2014年5月10日土曜日

肉親の死を経て

昨年秋に父が突然この世を去った時、言いようのない空虚感に襲われた。

もう2度と父の顔を見たり声を聞いたり出来ないのだと思うと、やりきれない虚しさと痛みが心を駆け巡った。
魂は永遠なのだと頭ではわかっているのに、「そんなスピリチュアルな綺麗事なんてどうでもいい、、もう一度父に逢いたい。」という想いがとめどもなく湧き、幾日も泣き続けた。
夢遊病者のように、身体は行動するけれど意志がなく、抜け殻の状態で現実の世界を彷徨っていた。

そんな私を救ってくれたのは、あるヒーリングセッションだった。
父の葬儀が終わって数日後、何故かその人のヒーリングが受けたくなった。
さっそく連絡を取り、実家近くにあるヒーリングサロンを訪れた。
ヒーリングメニューの中から選んだのは「クリスタルヒーリング」。
私自身もクリスタルヒーリングを施すけれど、その時は腑抜けの状態だったので誰かにすがって石のサポートを受けたかった。

ヒーラーの穏やかなエネルギーと石たちの波動を受けて、サロンを出る時には違う自分になっているのを感じた。
足がしっかりと地面に着き、大地を感じることが出来る。
自分の中心が出来て、夢から戻ってきたように現実をしっかりと受け留められた。
父の存在が身近に感じられ、空虚感が埋まっていくのを感じた。

改めてエネルギーワークのすごさを実感した時間だった。

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今月に入って友達のティナが紹介してくれたクライアントさんは、中東の国で生まれイギリスで育った女性だった。
笑顔が素敵で群青色のワンピースがとても似合っていた。

セッション前のカウンセリングで2ヶ月前に母親を亡くされたことを告げられた。
精神的ダメージがひどくて身体のバランスが崩れ、不眠症で悩んでいると言う。
「母親がいないこの世界に、私が生きている意味がないのよ。」と泣き崩れてしまった。
「あなたの気持ちはとってもわかるわ。私も母や父を亡くした時はとても落ち込んだの。でもあなたはこの星に存在する意味が何かあるはずよ。」と私は答えた。
「意味なんてあるのかしら?」と涙を拭く彼女に
「答えはそのうちにわかるわ。でも今は何も考えなくていいの。ヒーリング中は全てを委ねてね。」とアドバイスした。

彼女のエネルギーをスキャンすると、以前の私と同じようにグラウンディングが出来ていなくてフワフワしている状態。
「何も感じたくない」という風にチャクラも全て閉じている。

グラウンディングを中心にチャクラのバランスを整えるクリスタルヒーリングを施した。
いつの間にか深い眠りに着かれた彼女。
1時間後にベッドから起き上がる時には身体の中に「元気」が充電された様子だった。
顔が明るくなっていた。
瞳の輝きが違っていた。

「なんだか不思議。とても落ち着いた気分です。」と呟く彼女。
「これから徐々に身体も心も変化して行きますよ。泣くことを我慢しないで、泣きたい時は思いっきり涙を流してね。」と言うと
「ええ、そうするわ。」と笑顔で答え、帰って行かれた。

2日後にメールで連絡が入った。
あのヒーリングセッションの後は驚くほどに落ち込みから開放されて心が前向きになったこと。
あまり眠れなかったのに、今は眠っても眠っても寝たりないぐらいに眠いこと。
やりたい事を見つけて、それに関する本を買ったこと。
「母のスピリットはいつも私の傍にいる。その事があのセッションでわかったの。ありがとう。」と結んであった。


肉親の死を経験するのはとても辛い。
時間と共に辛さが軽くなっては行くけれど・・

私は父の死後、クリスタルヒーリングのおかげで早く前向きになれることが出来た。
自分をシフトさせてくれたあのセッションに感謝している。

「彼女も同じなんやわ~」・・とサポート出来たことを嬉しく思った。

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