2013年9月29日日曜日

お見送り

先月8月に関空を発ちベイエリアに帰ってきたばかりなのに、今私はまた大阪に居ます。

通常の毎日を送っていた9月のある朝、「父・危篤」の知らせを受けた時は身体が震え、歩くことも出来なくなった。
訳がわからないまま、オロオロし、震える手で航空会社に電話をかけていた。
30分間で航空券を予約し荷造りをして、3時間後には飛行機に乗っていた私。

幸いにも意識を取り戻した父は、神様が与えてくれた1週間をお世話になった方々1人1人にお礼を言って過ごしていた。
最期は3人の子供に看取られながら、新たな次元へと旅立って行った。

アメリカに住みながら、親の旅立ちに立ち会えたことは幸せなことだと思っている。
私の息子と旦那もお通夜にはかけつけ、親族と一緒に見送ることが出来た。

あまりにも突然すぎて、現実が夢のように感じたこの数日間。
父がこの世界に居ない・・と言うことが信じられない。
朝も夜も、泣いてばかりいた。

でも、葬儀が終わって父を見送った後は、「区切り」がついたような気がする。
「悲しみ」は根底にどっしりとあるけれど
苦しむ父をもう見なくていいと言う「安堵感」・・・
そして、心で感じる父との「繋がり」・・・

沢山の人に支えられ、元気を戴き、笑いや愛を分かち合った父。
幸せな生涯を送ったと思う。

今はただ、育てくれた父に感謝。
見守っていてくれる父に感謝。

ありがとう・・・



2013年9月16日月曜日

ホメオパシーのレメディ:アコナイトその2

昨夜、息子が咳き込んでいました。
「喉の奥が痛い~」と言います。

「いつから痛いのん?」
「今日のお昼頃から・・ ママ、お薬ちょうだい~」

ウチでお薬と言うとホメオパシー。

お昼からとなると、まだ8時間ぐらい・・
兆候が現れて24時間以内なら効果を発揮する「アコナイト」かな・・と思ってそれを選びました。
容器を回して息子の口に一粒を入れます。

「今日は早めに寝るのよ~」と言うと、
「うん、おやすみ・・」といつになく素直に、8時半にはベッドにもぐっていました。

翌日、朝からすっきりした顔で息子が起きてきました。

「ママ、もう喉は治ったよ。咳も全然出なくなった。」

「あ、お薬が効いたんやね。よかったね~」

「うん。ママはお医者さんよりすごいね。」と息子が褒めてくれました。

世間では賛否両論のホメオパシー。
いろいろ意見はあるけれど、ウチでは効果絶大。

医療費が高いアメリカでは、これがないと不安になります。

重宝しています。



関連記事:ホメオパシーのレメディ:アコナイ




2013年9月15日日曜日

ナンタケットバスケット 追い込み作品

ナンタケットバスケットの先生が急にお引越しをされる・・と聞き、大ショック。
このブログ上でもお問い合わせをいただいたり、個人的にも評判のよかったクラスだけに、とても残念です。

9月末にはベイエリアからいなくなってしまう・・と聞き、8月に日本から帰ってきてはせっせと夜なべしておりました。
日にちが限定されている上に、旅行に行ったり、息子の夏休みの宿題に私が汗を流したり・・・その合間の夜なべ。

仕上がったのは10インチのトートバッグ。
前回作った9インチオーバル型よりも一回り大きいサイズ。


2つを比べてみると、こんな感じ。



高さもあり間口も大きいので結構中身が入る重宝物。
蓋付きはかしこまった時に、トートはカジュアルな場面に活躍しそうです。

このトートバッグの仕上げのクラスで、「ああ~もう今日が最後・・」と思いながら他の作品を見つけ、「これも作りたい!」とリクエストしてしまった私。
無理を承知でお願いし、先生を困らせることに・・・。

それでも我が儘を通して編みました。


出来上がったのはキャンディボックス2つ。


籐の素朴感に木の素材の自然な感じと貝殻の持ち手が可愛い。
キャンディではなくて、ジュエリー入れやキーケースにも使えそう。

もっと作りたくなってきました・・・
本当に残念です~

先生、ありがとうございました。

日本でもこの手作りの良さを広めてくださいね。

関連記事:
ナンタケットバスケット・クラス
http://emeraldhillsca.blogspot.com/2012/12/nantucket-basket-class.html

ナンタケットバスケット・オーバル型バッグ
http://emeraldhillsca.blogspot.com/2013/05/blog-post_6.html

2013年9月11日水曜日

東洋医学とマクロビオティック・土用

土用の丑の日に鰻を食べるという習慣から、「土用」=夏、暑い、鰻・・という公定式が一般に普及しています。

このこともあって、私は土用というのは真夏の暑い日のことだと思っていました。
今回のマクロビオティックお料理教室「土用の食事」で、インストラクターのあらお・ふみさんから「土用というのは季節の変わり目のこと・・」と聞いて、自分の無知さにがっくりしました。

調べてみると・・
『土用とは、五行に由来する季節の雑節。1年のうちの4つの期間で、立夏・立秋・立冬・立春の直前の約18日間ずつある。
五行では春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を当て、残った土気は季節の変わり目に当てられ「土用」となった。
土用の間は土の気が盛んになるとして、穴掘りなど土を犯す作業や殺生が忌まれた。 
2013年の夏の土用は7月19日から8月6日、秋の土用が10月20日から11月6日、2014年冬の土用が1月17日から2月3日、春の土用が4月17日から5月4日・・とそれぞれの季節に17~19日間ある。        Wikipedia より』


季節ごとに土用があったとは、知りませんでした。

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土用に活発になる臓器は「胃」、「脾臓(ひぞう)」、「膵臓(すいぞう)」。

胃は食べ物が口内の咀嚼で細かくされた後に食道を通って更に分解される場所。
胃が司る時間は朝の7時から9時。
朝ご飯をしっかり食べて食物を胃に入れることで、胃の働きが正常なサイクルになります。

脾臓は血液を綺麗にしたり、血液の貯蔵に関係する臓器。
この臓器は環境からの影響を受けやすく、旅行や引越しなどで環境が変わって自分の許容範囲を超えると「不眠症」などのストレス症候群を発症します。

膵臓は血糖値を支配し、また蛋白質や脂質の分解と貯蔵に関係しています。
健康体では血糖値を均衡に保つ働きが備わっていますが、白米や白砂糖などの「単糖類」を多く摂る食事をするとその均衡が崩れて糖尿病になりやすくなります。
喉が渇くとスポーツドリンクを飲む習慣がありますが、このスポーツドリンクにもかなりの単糖類が入っています。
この単糖類は消化の段階で糖分が一気に身体の中に吸収され血糖値が上がります。
これに反して玄米だと時間をかけて糖分が吸収されるのでゆっくりと血糖値が上がると言うことです。

脾臓と膵臓が司る時間は朝の9時から11時。
朝ご飯を食べる事、そして昼ご飯もちゃんと摂る事が消化吸収を促す鍵になります。

土用の味は「甘味」。
自然の甘味を野菜から摂ることが重要なポイントになります。
砂糖から摂るのではなく、かぼちゃ、玉ねぎ、キャベツ、カリフラワー、芽キャベツなどの丸い野菜から甘味を取り入れることで血糖値が安定し、精神(心、気持ち)が落ち着くそうです。

この甘味を野菜でなく単糖類から摂取すると身体がフニャフニャになってしまいます。
五行の上で脾臓と対角線にある肝臓は怒りを支配していて、食・血糖値のバランスが取れていないと「怒り」が前面に出てくるのです。
最近キレる子供が多くなったのは、食・血糖値のバランスの乱れが原因だと専門家は言っています。
単糖類ではなく、自然の甘味を摂ることで脾臓が癒され、膵臓が血糖値を正常に保ち、肝臓を鎮静させ、心穏やかに過ごせるということでした。
子供の食事と健康管理を任されている私達母親にとっては重大責任なのだなあと再確認しました。

土用のエネルギーは下に向かう矢印「↓↓↓」。
気を四方八方に散らさずに下に向けてグラウンディングすること。
しっかりと地球の上に根ざすことが大切です。

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今回の土用のお料理は、野菜の甘味をふんだんに生かしたメニューでした。

*豆と甘い野菜のスープ
 このブログでも以前ご紹介した「甘い野菜のスープ」の応用編。
ひよこ豆、ファロという古代穀物、人参、玉ねぎ、かぼちゃ、キャベツなどの野菜を煮て、味噌と醤油で軽く味付けをしました。
野菜の甘味が胃に染み渡り、思わずにっこりしてしまう一品。

*レンチル豆タペネーデのフィロペストリー
 レンチル豆、胡桃、ブラックオリーブ、ガーリック、玉ねぎをバルサミコ酢、醤油、ハーブで味付けした「具」をフィロで包んでオーブンで焼いたもの。
フィロのパリパリ感が香ばしく、中身の「具」が和風とも洋風とも言える不思議な味。
パーティの一品に良さそうなお料理でした。


*キャベツとあらめのソテー
 キャベツとあらめをソテーし、タヒニと白味噌、胡麻、醤油、生姜で味付けたもの。
生姜の味が全体を引き締め、懐かしい味がする一品でした。

*モロッコ風人参サラダ
 スティック状の人参を堅めにゆでたあとオリーブオイル、レモン汁、スパイスなどで和えます。
人参の歯ごたえがしっかりと残り、人参の甘さにクミンの香りが漂うオリエンタルなサラダでした。

*季節の野菜と豆腐フェタのグリークサラダ
かぼちゃのオーブン焼き、火を軽く通した芽キャベツとカリフラワー、林檎、フェンネルをお手製ドレッシングで和え、最後に豆腐で作ったフェタを加えます。

「豆腐からチーズが出来るの?」と目を凝らしてみたのがこのボール。
前もって作ってくださっていたフェタチーズの素材が豆腐から出来ていると知り、びっくり・・
豆腐にお酢、オリーブオイルなどを加えて24時間以上漬け込んだもの。
白味噌が隠し味。


クリスピーな野菜の歯ごたえとふんわりとした豆腐フェタがアクセントになって美味しいサラダでした。

  

デザートには・・
*玄米餅ワッフル・レモンソース添え
 
オイルを引かなくてもくっつかず、数分でワッフルの形をした焼餅(⇔焼餅風のワッフル)が出来上がり。

土用は「季節の変わり目」という設定ですが、これは旧暦のことで、現在では「丁度季節のど真ん中」だと思います。
1年に4回ある土用。
その季節季節をしっかりと乗り切るために、身体と心が喜ぶ野菜からの甘味を摂ることが大切なのだと学びました。

ご馳走様でしたー。


 関連記事:関連記事:マクロビオティック・クッキングクラス
     東洋医学とマクロビオティック・冬
     東洋医学とマクロビオティック・春
     東洋医学とマクロビオティック・夏
     東洋医学とマクロビオティック・秋


2013年9月8日日曜日

残暑・インディアンサマー

エメラルドヒルズでの8月の平均気温は、最高25℃・最低14℃と例年通り涼しかった。
日本から帰って来たばかりの私達にとっては、正直言って寒かった・・

9月に入ったこの週末は気温がグーンと鰻上りに上昇。
今日はえらい暑いやん~・・と思っていたら
最高気温36℃。
「今年も来た~!」と感じるのがこのインディアンサマー。

語源によると、''インディアンサマー'' とは本来は晩秋から初冬にかけて続く暖かい日々の事で、日本の「小春日和」に相当する言葉らしい。
でも、ここカリフォルニアでは「残暑」という意味で使っていて、9月になると突然やってくる。

普段、夏が涼しいベイエリアでは冷房設備のない家が多い。
日本では考えられないことだが、暖房はあっても冷房がない。
例に漏れず、ウチもクーラーというものがない。
しかしクーラーなしでもこの暑さを乗り切る方法があり、旦那は当然のようにやっている。

その方法とは・・
昼間は35℃を越えても、夜は涼しく最低気温は15℃ぐらいに下がるベイエリア。
夕方になると窓を開けて外気を入れ、一晩中冷たい空気を家に取り込む。
次の朝は日の出とともに、開けていた窓を全部閉める。
昼間は絶対に窓を開けずに夕方まで締め切ったまま。
ドアを開けてもすぐに閉める。
夜の間に取り入れた冷気を出来るだけキープする。
すると結構快適に過ごせるから驚き。

こっちに住み始めた頃はこの原理がわからず、昼間に窓を開けていた。
風通しをよくすることで、気温を下げるのが当たり前だと日本式に考えていた。
すると旦那に言われた。
「暑い日は窓を閉めるのが正しい方法。」

んな、アホな~
っと思ったけれど、やってみてびっくり。
確かに涼しい。

この方法を日本でやってみたら、とてつもなく暑かった。
暑くて暑くて、1時間もしないうちにギブアップした。
我慢できずにクーラーのスイッチをオン。
日本の高い湿度と夜も下がらない気温のせい。

カラっとしているカリフォルニアだからこそ出来る裏ワザ。
『郷に入れば郷に従え』・・と納得。

インディアンサマーは何ヶ月も続くことはなく、熱帯夜がないというのもありがたいこと。
ほんの数日で終わってしまうのはちょっと淋しい。

この数日間は昼間だけ暑いわずかな「ベイエリアの夏」に浸ることにしよう・・